社交不安障害(SAD)
「人からどう見られているのか?」と気にしたことがある方は多いと思います。
人前に出てスピーチやプレゼンテーションをする時に、緊張しすぎてうまく実力を発揮できなかったなど経験された方は多いかと思います。
社交不安障害は、このような誰にでも起こることに、過剰に反応してしまう疾患です。
主な症状としては、腹痛や身体の震え、赤面、冷や汗をたくさんかくことなどが挙げられます。さらにひどくなると、「症状が現れたらどうしよう?」と悩むあまり、人が集まる状況やプレゼンテーションなどのような発表の場を避けるようになります。学業や仕事だけでなく、友人関係や恋愛などにも支障をきたし、日常生活に悪影響を及ぼしてしまいます。
全般性不安障害(GAD)
精神医学的に「不安」は「対象のない恐怖」と定義されています。「なんとなく落ち着かない」「なんだか安心できない」といった感情で頭がいっぱいになることは誰でも起こり得ますし、何もおかしいことではありません。
全般性不安障害とは、不安になる対象が分からず、強い不安に襲われた状態が長期間続いて身体や精神に症状をきたしてしまう疾患です。
男女比は2:1で、女性に多くみられます。
原因はいまだに解明されておらず、脳内の神経伝達物質の働きが何らかの理由で阻害されている、もしくは遺伝的な要因でうまく機能できなくなっているのではないかと考えられています。
強迫性障害(OCD)
誰でも人生に何回かは、「ガスの火を止めたかな?」「ちゃんと鍵をかけたかな?」と心配したことはあるかと思います。強迫性障害とは、その心配があまりにも強くなった結果、日常生活に支障をきたしてしまう疾患です。「自分はこだわりすぎている」と自覚していても、どうしてもそのこだわりを止めることができず、とらわれ続けたまま同じ行為を繰り返してしまうようになります。
発症のピークは19~20歳前後で、若い方に多い傾向があります。原因は脳内の神経伝達物質の不調に、ストレスなどの影響が重なることで発症するのではないかと考えられています。「ただの心配性」と性格の問題として片付けられてしまう傾向があるのですが、きちんと適切な治療を受ければ治せる疾患です。少しでも心当たりがありましたら、当院までご相談ください。